生活スタイルや働き方の変化により、大都市などから地方都市への移住を考える人が増えています。
今月号から連載する「わたしのハマライフ」では、実際に移住して浜松での暮らし(ハマライフ)を送っている人に、移住したきっかけや、移住前と後で変わったことなどをインタビューし、紹介していきます。
■「自然」も「音楽」も身近に〜広瀬さん家族〜
【東京都→浜松市中区】
―移住のきっかけを教えてください。
もともと東京で観光メディアを作る仕事をしていましたが、観光が地域に与える影響などを学ぶ観光学に興味があり、研究ができる大学への転職を考えていました。その後、縁あって浜松市内の大学での採用が決まり、20年以上住んでいた東京から家族で移住をすることになりました。
第2子が産まれたばかりのタイミングだったのですが、市や浜松移住コーディネーターさんに相談し、サポートを受けて、2021(令和3)年3月に移住してきました。
―移住前と後で変わったことはありますか。
生活が豊かになりましたね。衣食住の生活コストが下がったことだけでなく、自然に触れる時間が増えました。
例えば、東京では海や川、山などへ出掛けるのは特別なことでした。荷物を持って電車に乗って…到着したら人だらけなんてことも。
でも浜松は大きな街なのに、海も山も川も近くて、車を使うようになったことで、気軽に出掛けられるようになりました。佐鳴湖で釣りをしたり、阿多古川で水遊びしたり…昨年の夏は毎週のように川へ出掛けていました。皆さん、それぞれの穴場スポットを知っているんですよね。親同士のネットワークで、「ここはトイレがあるよ」とか、「ここが意外とすいているよ」とか情報共有しています。
―移住して、良かったことはありますか。
浜松市が文化的にも充実した環境であるのは驚きました。長男は音楽が好きなのですが、音楽の街として有名な浜松は、街中でプロムナードコンサートを毎週のようにやっていますし、アクトシティのような素晴らしいホールでトップクラスの演奏を聞くこともできます。
東京でも数多くのコンサートやイベントが開催されていますが、なかなか予約が取れなかったり、チケットの値段がとても高かったり、さらに子供を連れて行けるイベントとなると探すのが難しかったりしました。浜松では、チケットもスムーズに取れますし、手頃な値段で行けるコンサートが多いです。東京にいた頃よりも、音楽に触れ合う時間が増えた気がします。
―反対に苦労したこと、困ったことはありますか。
浜松市は浜松まつりをはじめ、地域に根付いた昔からのお祭りがありますが、実際に参加するにはどうしたらいいか分からなかったので、「○○祭り入門編」のようなものがあるといいですね。お祭りの概要はホームページなどで分かりますが、参加するための手続きや地域のルールなどが分かると、もっと参加しやすいと思います。
―浜松へ移住して二年が経ちましたが、浜松の暮らしはいかがですか。
浜松へ移住したからといって東京とのつながりがなくなるということではなく、普段は自然豊かな環境で過ごし、必要な時に、東京へ行くというスタイルを取っています。妻は基本的にリモートワークですが、週に一度東京の会社へ通勤しています。朝時少し前の新幹線ひかりに乗れば、一時間半で東京へ到着し、始業時間に間に合います。東京と浜松は意外と近いです。多様な働き方、ライフスタイルが増えている今、浜松だったらいろいろな暮らし方が実現可能だと思いますね。
◇広瀬さんのお気に入りスポット
【今月の表紙】亀山トンネル(中区鹿谷町)
(広瀬さん)「子供を保育園へ送る際などに通っています。市街地に向かう道は他にもありますが、あえてこの道を使っています。5月は新緑がきれいでとても気持ちがいいです♪」
◎もともと遠州鉄道奥山線のトンネルとして使われていた場所で現在は遊歩道となっています。
▼浜松移住センター
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