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特集 命を守る救急車〜必要な時、必要な人の元へ〜(2)

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静岡県浜松市

■こんな症状はためらわずに救急車を!
◇大人
頭:
・突然の激しい頭痛
・突然の高熱
・支えなしで立てないぐらい急にふらつく
顔:
・顔半分が動きにくい、あるいはしびれる
・ニッコリ笑うと口や顔の片方がゆがむ
・ろれつが回りにくい
・視野がかける
・周りが二重に見える
胸や背中:
・突然の激痛
・急な息切れ、呼吸困難
・胸の中央が締め付けられるような、または圧迫されるような痛みが2〜3分続く
・痛む場所が移動する
腹:
・突然の激しい腹痛
・持続する激しい腹痛
・吐血や下血がある
手足:
・突然のしびれ
・突然、片方の腕や足に力が入らなくなる

◇子供
頭:
・頭を痛がって、けいれんがある
・頭を強くぶつけて出血が止まらない、意識がない、けいれんがある
顔:
・唇の色が紫色
・顔色が明らかに悪い
腹:
・激しい下痢や嘔吐(おうと)で水分が取れず、食欲がなく意識がはっきりしない
・激しいお腹の痛みで苦しがり、嘔吐(おうと)が止まらない
・便に血が混じった
手足:
・手足が硬直している
胸:
・激しい咳やゼーゼーして呼吸が苦しそう
・呼吸が弱い

■「すぐに救急車が来る」安心感をこれからも
急な病気やけがのとき、すぐに救急車が来てくれるという安心感は心強いもの。出動件数が年々増加する中、真に必要とする人の所へ救急車が駆けつけることができるように、適切な利用について考えてみましょう。

◇救急車の出動件数と到着時間の増
救急車の出動件数は年々増加しています。2024(令和6)年の出動件数は、2020(令和2)年に比べて1万件以上も増えています(グラフ1参照)。
グラフ1:浜松市の救急車出動件数の推移(過去5年間)

出動件数が増えると、通報を受けてから救急車が現場に到着するまでの所要時間が延びてしまいます。
2020(令和2)年は平均9分30秒で現場に到着していましたが、2024(令和6)年は10分25秒で55秒も遅くなっています(グラフ2参照)。
グラフ2:浜松市の119番通報を受けてから救急車が到着するまでの時間(過去5年間)

救急車の到着が遅くなると、必要な処置の開始も遅くなり、救える命を救えなくなることもあります。
呼吸と脈が止まった場合、何も処置をしないと、命が助かる可能性が1分ごとに7~10%も下がると言われています(グラフ3参照)。
グラフ3:呼吸と脈が止まった人の救命率

現場に居合わせた人が心臓マッサージやAEDの使用など、適切な応急手当を行うことで、救命率を向上させることができますが、より多くの命を救うためには救急車のより迅速な現場到着が必要です。

◇冬は救急車の出動要請が増えます
冬は感染症の流行などの影響で、救急車の出動要請が増える時期です。1年前の年末年始は救急車の出動件数が過去最多となり、市内の救急車が現場に出ずっぱりの状況が続きました。
また、搬送先の病院が決まらず、現場で1〜2時間待機をしなければならないこともありました。

◇救急車の適正な利用について考えてみましょう
救急車の適正利用とは、むやみに119番通報を控えることではありません。3ページで紹介したような症状がある時には、ためらわずに119番通報をしてください。
しかし、軽いけがや体調不良の場合など、明らかに緊急性が低い119番通報が増えると、命の危険がある人の元に救急車が駆けつけることができなくなってしまう可能性があります。
これからも皆さんの命を守るため、必要な時に救急車がすぐに駆けつけられるように、救急車の適切な利用へのご協力をお願いします。

グラフ1 資料:浜松市「令和6年救急・救助統計」、
グラフ2 資料:浜松市消防局警防課
グラフ3 出典:Holmberg Metal.Effect of bystander cardiopulmonary resuscitation in out-ofhospital cardiac arrest patients in Sweden.Resuscitation47:59-70,2000.より、一部改変して引用

市では、応急手当の方法を学ぶことができる救命講習を定期的に開催しています。
誰かの命を救う方法を学ぶために、参加してみませんか。
【市HP】「救命講習」で検索

https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hfdkeibo/e-shinsei/hfd/27kyumeiyotei.html

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