文字サイズ

市長からのメッセージ

7/33

静岡県浜松市

■新年を迎えて
浜松市長 中野祐介
皆様には健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は、3月から「浜名湖花博2024」がはままつフラワーパークと浜名湖ガーデンパークを会場に開催されました。また、11月には、本市では初めてとなる「全国お茶まつり」や、新型コロナウイルス感染症の影響により実に6年ぶりとなった「浜松国際ピアノコンクール」が開催され、訪れた多くの方々に本市の魅力を再発見していただくことができました。
一方で、昨年の元日に発生した能登半島地震に対する支援活動や8月の南海トラフ地震臨時情報の初めての発表などを受け、改めて災害対応の点検や見直しを行い、安全・安心の確保に向けた取り組みも進めてまいりました。
本市は、豊かな自然、厚い産業基盤、温暖で暮らしやすい気候風土、そして人柄に根付く「やらまいか」のチャレンジ精神と、さまざまな面で、どこにも負けない魅力がありながら、人口減少、少子高齢化が進んでいます。「まち」は「ひと」で成り立っており、人口減少は、「まち」の活力喪失につながります。
持続可能な「まち」をつくるためには、人口減少の流れを食い止め、誰もがそれぞれの場面で活躍できる元気な社会を実現することが必要となります。住んでいる人はいつまでも住み続けたいと望み、一度市外へ出ても安心して戻ってくることができ、市外や県外の方には住んでみたいと思われるような、市民が幸福を実感できる「まち」こそが目指すべき姿であると考えています。
今年、2025年には、市の最上位計画である総合計画のうち、2034年度までの10年間を計画期間とした新たな基本計画がスタートします。また、新たな基本計画の策定に合わせ、こども・若者・子育て支援や教育、中山間地域の振興、財政運営など、さまざまな政策分野においても2025年度を始期とする個別計画がスタートします。これらに基づき、実効性のある政策を力強く推進したいと考えていますが、それに当たっては、7つの政策分野において「まち」「ひと」「しごと」の創生に向けた取り組みを進めることとしています。
一つ目の「産業経済」の分野では、次世代モビリティなど地域をリードする新産業の創出支援、インド・フィリピンなどとの連携強化による外国人材の活躍促進、中心市街地の活性化、スタートアップの創出・支援など地域の産業力強化に努めていきます。また、浜松産農産物の付加価値向上や天竜材の環境ブランド確立による販路拡大、持続可能な水産業の振興などの取り組みにより、もうかる農林水産業を推進します。
二つ目の「こども・教育」の分野では、全てのこどもや若者が健やかで幸せに成長できるまちを実現するため、ライフステージに応じた切れ目のない支援や安心して出産、子育てができる取り組みの推進、多様な保育ニーズに対応した質の高い幼児教育・保育の提供などに取り組むとともに、浜松の未来を創る人づくりに向けた教育を推進していきます。
三つ目の「安全・安心・快適」の分野では、災害時の情報収集・発信が確実に実施できる通信システムの整備促進、上下水道の施設強靭化(きょうじんか)や公共交通の持続可能性を高める取り組みなど、災害に強く安心して住み続けられるまちづくりを推進していきます。
四つ目の「環境・くらし」の分野では、2050年に浜松市域の温室効果ガス排出量実質ゼロを目指し、官民連携による脱炭素経営や新技術・イノベーションなどの推進のほか、家庭ごみ減量や資源化の推進など循環共生型社会の実現に取り組みます。
五つ目の「健康・福祉」の分野では、若い時期から健康管理を促すプレコンセプションケアの普及、障がいや介護などさまざまな課題に対する相談を必要なサービスにつなげる支援体制の整備などを進めてまいります。
六つ目の「文化・スポーツ」の分野では、アクトシティ浜松や浜松アリーナなどの改修、四ツ池公園運動施設再整備、新武道館整備など、文化・スポーツの拠点施設を計画的に改修・整備します。また、市民の皆さんが文化、芸術などに触れ、学び、楽しむ機会を提供するとともに、「する」「みる」「ささえる」を柱としたスポーツの振興を図っていきます。
七つ目の「地方自治」の分野では、市民の皆さんのニーズや地域課題を的確にとらえ、迅速に対応するため、市民満足度の高い自治体組織運営と健全な財政基盤の整備を進めます。
本市最大の課題である人口減少の流れを食い止め、転換していくには時間がかかります。だからこそ今、本気で取り組まなければなりません。市としてはあらゆる施策を総動員し、総合力で取り組んでいきます。市民の皆さんや地域のさまざまな団体の皆さん、地域の企業にも存分に力を発揮していただき、オール浜松で「元気なまち・浜松」を実現していきたいと考えておりますので、本年も市政に対するご理解とご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

       

広報プラスーはままつー

MENU