■第14回 移住は、何を求め何を大切にするか
〜古作雄一郎さん、なつみさん〜
[東京都→浜松市天竜区]
2017(平成29)年8月に東京都から天竜区へ移住し、浜松での暮らし「ハマライフ」を送っている古作(こさく)さんご家族。仕事、子育て、地域の活動と、忙しくも充実したハマライフを伺いました。
◇移住して7年が経ちました
あっという間の7年でした。古民家を改修したり敷地の整備をしたり、新しい仕事にも就いて、家庭菜園などいろいろな趣味もできました。
東京ではきっとできない、オンとオフが切り替えられて、五感で自然を感じられる変化に富んだ暮らしを送っています。
◇地域とのつながりも深くなったのでは
こちらに来てすぐ、地域の秋祭りがあって、近所の同年代の人が声を掛けてくれました。そこで子育て世代の人たちとつながりができました。お祭りの準備などを通じて、地域のことや雰囲気などを肌で感じることができました。それから、花見やバーベキューにも誘ってくれて、うれしかったですね。
移住3年目には、自治会活動の役割の一つである「組長」も務めさせていただきました。地域の皆さんと関わるきっかけをいただいたことに感謝しています。
◇地域の一員ですね
最初は何も分からないことばかりでした。そんな中、地域の皆さんがとても優しく、丁寧に教えてくれました。
最初に参加した地域の草刈り作業の時です。とても暑かったので、半そで半ズボンで行ったのです。すると「それは危険だから、しっかりと作業できる服装に着替えておいで」と地域の皆さんに教えていただいて…実際に作業してみてその理由が初めて分かりました。
草刈りなどの共同作業もそうですが、地域の皆さんと一緒に休憩する時のちょっとした話し合い「いどばた会議」は、地域をより良く知る絶好のチャンスでした。そういった話の中から原木シイタケの栽培や、ウメやワラビの収穫に誘ってもらい田舎暮らしの醍醐味(だいごみ)を味わうことができました。
◇地域の恵みもうれしい
東京にいた時には遠方から取り寄せていた食材も、ここでは身近にあります。家庭菜園で採れる野菜もそうですが、地域の人からいただいたウメやクリ、タケノコなど旬のものと出会える環境は、子供たちの成長や学びにも良い影響を与えてくれます。
分からないことはまずインターネットで調べることが多いですが、ここでは、地域の人たちから教えてもらうことが一番の解決法です。先日も庭木の調子が良くない時に近所の人から教えていただいた対処方法で調子が良くなりました。
地域にはさまざまな“名人”がいて、この土地の風土や特性にあったアドバイスをしてくれるので勉強になります。
◇移住を考える時に重要なこと
都会だから良い、田舎だから良いというようなことはないと思っています。良いことも想定外のことも全て受け入れて、自分自身で切り開いていくことが必要です。その上で、移住を考えるときに重要なことが三つあると感じています。
一つ目は、何を求めて移住するかです。地域の良さはそれぞれ違い多様な生活スタイルもある中で、何を求めるのかは重要なことです。
二つ目は、事前に地域とつなげていただくことです。私の場合、移住コーディネーターの存在が大きかったですね。何の縁もない私たちがいきなり地域へ入っていくよりも市のサポートで事前に自治会長さんたちにつなげていただいたことが、ここでの暮らしを円滑にスタートできた要因の一つですね。
三つ目は、特に中山間地域では自分から地域に溶け込もうとする積極的な気持ちが必要だと思います。そうすることで地域も移住者を受け入れやすくなり、結果として地域の活性化へとつながっていくと思います。
※市民協働・地域政策課(【電話】457-2243)では、オンライン移住相談を実施しています。移住コーディネーターが地域の情報提供や各種相談に対応し、ハマライフのスタートをサポートします
【市HP】「移住相談」で検索
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hamalife/ibentozyouhou.html
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