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特集 動物と人が幸せに暮らすために(3)

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静岡県浜松市

■INTERVIEW
地域猫活動をしている中央区の新津町自治会の石川さんと茄子町自治会の片橋さんにお話を聞きました。

◇どんなきっかけで地域猫活動を始めたのですか?
石川さん:
町内で猫の多頭飼育崩壊が起こり、異臭などのトラブルにつながったことがきっかけの一つです。猫たちも幸せとは言えない状態でした。猫の問題を人の問題、地域の課題と捉え、不幸な猫をこれ以上増やさないための話し合いを自治会で続けていました。そんな中、以前から町内で地域猫活動をしているボランティアさんたちが手術代を自己負担していることを聞き、それならば自治会で組織的にやってはどうかと検討していきました。自治会の役員総会で全員の賛成を得て、2021(令和3)年1月から始めました。
片橋さん:
近隣の新津町での活動を知り、茄子町自治会でも野良猫対策として地域猫活動を行うことに決めました。新津町自治会やボランティアさんにノウハウを教わり、昨年の夏から活動を始めました。

◇普段はどんな活動をしていますか。また、どのような効果がありましたか。
石川さん:
回覧板で地域猫活動を周知し、野良猫の情報を募っています。飼い主のいない猫を把握したらボランティアさんに協力してもらいながら捕獲します。そして不妊手術を行い、地域へ放し、餌をやる人を決めて、猫が一生を終えるまで地域で管理します。ときには自分の家で飼いたいという人が名乗り出てくれる場合もあります。3年間で手術したのは50頭ほど。始めた年が一番多く、徐々に減少してきました。町内で見掛ける野良猫の数も減っています。
片橋さん:
茄子町では半年間で14頭の不妊手術を行いました。長期的な視野をもった活動だということを地域の人たちに理解してもらうことに苦心していますが、活動を行っている際に町民から直接「ありがとう」と声を掛けてもらえることもあり、理解が広がっていると感じています。

◇3年間にわたり活動を続けてきた新津町自治会では、野良猫の数が減ったこと以外に、地域猫活動を続けて良かった点はありますか?
石川さん:
地域コミュニティが活発になり、子ども食堂を新たに始める動きなども生まれてきているところが個人的にはうれしいです。動物に優しいまちづくりをすることで、人にも優しい町民がさらに増え、住みやすいまちになるといいなと思います。他の地域でも地域猫活動が広がっていったらうれしいです。

話してくださった人
新津町自治会会長 石川和男さん
茄子町自治会副会長 片橋幸夫さん

※地域猫活動について、詳しくはホームページで確認してください。地域猫活動についてもっと知りたい人、やってみたい人の相談も、動物愛護教育センターで受け付けています。

・地域猫情報

https://www.hama-aikyou.jp/information/chiikineko/

 

■動物愛護教育センターの獣医師が答える 動物愛護Q and A
Q.野良猫を自分で飼いたい場合はどうすればいいの?
飼い主や世話をしている人がいないと思われる場合は飼うことができます。飼い主が外飼いしている場合や、逃げてしまって飼い主が探している場合もあるので気を付けましょう。耳カットされている猫は不妊手術実施済の証拠なので、管理している人がいる可能性があります。

Q.まちに野良猫はいても野良犬を見掛けないのはなぜ?
狂犬病を防ぐため、法律(狂犬病予防法)により、放浪している犬は狂犬病予防員(浜松市では動物愛護教育センター職員)が保護しなければいけないことになっています。猫にはそのような法律はありません。動物愛護教育センターでは、保護した犬の飼い主を探し、見つからない場合は飼いたい人に譲渡しています。

Q.生まれたばかりの野良猫を見つけた!どうしたらいいの?
親猫が世話をしている場合は、触らずそのまま見守ってください。触ると親猫が飼育を放棄してしまう場合があります。親猫が飼育を放棄してしまったと考えられる場合は、飼える人がいないか探し、どうしてもいない場合は3カ月未満の子猫であれば市が引き取ることができます。依頼先は本紙2ページで紹介しているガイドラインを確認してください。

Q.庭に野良猫が入ってきてふんをしていきます。どうしたらいいの?
難しい問題で、いろいろと試してみる必要があります。
(1)侵入通路をふさぐ(2)小石やとげのあるものなどを敷いて通行しにくくする
(3)土や砂などふんをしやすい場所をなくす
(4)酢など猫が嫌う臭いの強い液体を置く
(5)見つけたら追い払う、などです。

本紙2〜5ページに掲載しているQRコードから動物愛護教育センターホームページ内の詳細ページにつながります。動物愛護教育センターホームページのトップページから各ページにアクセスすることもできます。
【HP】「浜松市動物愛護教育センター」で検索

◎この特集に関するお問い合わせは、動物愛護教育センター(【電話】487-1616)へ

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