令和6年度は、浜松市の都市将来像である「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」、未来の理想の姿「1ダースの未来」の実現に向けて取り組みを進めていくため、長期的な視野に立ち、戦略計画を核としたPDCAサイクルにより、諸施策を着実に推進していきます。
当初予算は、産業力の強化や中心市街地の活性化、子育て・教育環境の向上、中山間地域の振興、また近年の自然災害の激甚化を踏まえた災害に強いまちづくり、公共施設やインフラ施設の適切な維持更新など、直面する行政課題への対応などを的確に反映しています。
■会計別予算額
※三大地、四大地、赤佐の各財産区特別会計を含みません。
※表の金額は、表示単位未満を四捨五入していますので、内訳と合計などの計算が一致しないことがあります。
■一般会計の内訳
■当初予算の特徴
令和6年度当初予算は、人口減少局面の転換に向けて、あらゆる施策を総動員し、総合力で取り組むとともに、市民や地域、企業も含めたオール浜松で「元気なまち・浜松」を実現していくため、「戦略計画2024の基本方針」における重点化施策に資する事業に重きを置いた編成としました。
◇予算規模
一般会計当初予算額は、過去最大となる3963億円で、令和5年度に比べて68億円(1・7%)の増となりました。
また、特別会計、企業会計を含めた全会計合計では、6980億円となりました。
◇歳入予算
歳入予算のおよそ37%を占める市税収入は、定額減税および防災・減災の臨時特例終了の影響による個人市民税の減などにより1472億円となり、令和5年度に比べて25億円減る見込みです。
また、地方特例交付金は46億円の増、地方交付税は30億円の増、市債は23億円の増となっています。
◇歳出予算
民生費では、「こども家庭センター」の設置や子ども医療費助成の拡充、コミュニティソーシャルワーカーの配置人数増員、保育料の多子負担軽減などにより、1280億円を見込んでいます。
衛生費では、ごみ減量キャンペーンの実施による家庭ごみの減量や、西部清掃工場の更新整備を進めます。また出産に対する支援や、帯状疱疹ワクチン接種の推進などにより、市民の健康の保持・増進を図ります。
商工費では、効果的なICT企業の誘致に向けた調査・情報収集や、中小企業における産業用ロボットの新規導入に対する助成により地元産業力の強化を図ります。また、官民一体となった中心市街地活性化を推進します。労働費では、UIJターン就職の促進などにより地域の産業人材の確保および人口減少抑制を推進します。
そのほか、浜松国際ピアノコンクールの開催による文化振興や西図書館移転による生涯学習施設の整備、近年頻発する豪雨災害や能登半島地震を受けた災害対策の強化など安全安心なまちづくりに取り組みます。
◇市債残高
全会計における令和6年度末の市債残高は、4344億円(市民一人あたり55万5千円)となる見込みです。
■用語解説
[予算]…例えば、家庭の収支を把握するための家計簿では、給料などが収入となり、毎日の食費、光熱水費、住居費などは支出となります。同じように、市にも収入と支出があり、その収入と支出の計画書を「予算」といいます。また、収入を「歳入予算」、支出を「歳出予算」といいます。
予算は、年度ごとに決められ、毎年4月1日から翌年の3月31日までに入ってくる収入を、この期間の支出に充てることになっています。市長の作成した予算案を市議会で審議し、議決を経て成立します。
[特別会計]…市が特定の事業(国民健康保険事業、介護保険事業など)を行う場合などに、法律や条例に基づき設置した会計。
[企業会計]…病院や上下水道事業などの公共の福祉の増進を目的に経営する独立採算による事業会計。
[戦略計画]…市の重点戦略やその年度の目標を掲げ、政策や事業とともに、行財政改革や資源配分などの考え方を含めた市政全般にわたる方向性を示し、環境の変化を踏まえて毎年度策定する計画。
[一般会計]…主に市税を財源として、道路や福祉、教育など暮らしに密着したサービスや生活基盤の整備などを実施する行政運営の中心となる会計。
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