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特集 リノベーションまちづくり〜ほしい暮らしは自分でつくる〜(2)

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静岡県浜松市

■点から面へ「エリアリノベーション」
リノベーションスクールを通じて、さまざまな事業が生まれ、点ができました。今、これらの点を“面”へとつなげる「エリアリノベーション」の動きが広がっています。これまでのリノベーションは、既存の建物に改修工事を行い、用途や機能を変えて新しい価値を生み出すという、物件を再生するための手段でした。しかし、周辺エリアで複数のリノベーションが起こり、人が集まる空間が増えることによって、点から面へのリノベーションとなり、エリア全体の再生につながります。近年、JR浜松駅周辺の中心市街地や、天竜区二俣町のクローバー通り商店街でリノベーションによって複数の新しい事業が生まれています。本ページでは、中心市街地での事例として、中区尾張町・北田町エリアにある3つの店舗を紹介します。

◆さまざまな事業者が集まる複合型店舗
◇1 みかわや|コトバコ 中区尾張町126-1
リノベーションスクールをきっかけに、築50年の空き店舗をリノベーションして生まれました。さまざまな分野の事業者が入居する複合型の店舗となっています。
食堂、製本所、野菜販売、サッカー選手対象の英会話教室、家づくり相談、プログラミング学習、ワインとカヌレ販売など、曜日や時間によって建物の表情が変わります。
内装は仕切りがない開放的なつくりで、あらゆる人が交流しやすく、地域のエリアリノベーションの拠点にもなっています。

◆こだわりの盆栽と器を集めたギャラリー
◇2 頭山(あたまやま) 中区尾張町127-13
みかわや|コトバコの道を挟んだ向かい側には、盆栽をテーマにしたお店「頭山」がオープンしました。みかわや|コトバコの管理人である大端さんが、植物を扱うお店を持ちたいと考えていたことがきっかけです。器専門店を営む鈴木さんと共同で店主を務めており、全国の陶芸作家から仕入れたこだわりの器を使用した盆栽が並びます。
大端さんは、「陶芸や園芸はどの空間にもなじむため、いろいろな空間の利活用に有効だと思う。多くの人に盆栽を身近に感じてもらいたい」と話してくれました。

◆瓦の可能性を再考するカフェ
◇3 gramme(グラム) 中区北田町130-2
北田町の空き店舗をリノベーションして作られたカフェ「gramme」を運営しているのは、1890(明治23)年創業の瓦屋、株式会社柳本産業です。責任者を務める柳本さんが、リノベーションスクールに参加したことをきっかけに、家業である瓦屋の新事業として、瓦の魅力を知ってもらいたい、地域の人と関わっていきたいという思いでオープンしました。瓦をモチーフにした味わい深い「もなか」と厳選されたお茶を堪能できます。また、店内のワークショップスペースでは、鬼瓦の石こう型抜きが体験できます。

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