田植えは、思い出のロケ地の再訪を望んでいた柴咲さんと、久留女木竜宮小僧の会の思いが合致して実現した企画です。
大河ドラマ「おんな城主直虎」で主人公の井伊直虎役を演じた柴咲コウさんが、久留女木竜宮小僧の会が保全している久留女木の棚田で、会員や地元農家の皆さんと田植えを行いました。また、井伊家の菩提寺で井伊直虎の位牌がまつられている龍潭寺を訪れ、インタビューに答えてくださいました。
―地元の人と交流しながら田植えをしてみていかがでしたか
ドラマの中でも田植えのシーンがありましたが、地元の方に教えてもらいながら久しぶりにやってみて、少しずつ感覚を取り戻していきました。お互いに気遣いながら話をすることですごく心が豊かになり、実際に交流を持てることの大切さを感じました。植えた稲が成長して、稲穂が実った光景をぜひ見に来たいと思います。
―柴咲さんにとって久留女木の棚田はどのような場所ですか
ドラマがきっかけで知りましたが、自然豊かな場所を守ろうという地元の方々の思いが感じられる素晴らしい場所です。直虎を演じていた時の記憶と私自身が感じた風や日の光の心地よさが相まってより愛着が湧いています。クランクアップを久留女木の棚田で迎えましたが、今でもドラマの続きを自分の中で思い描いていることがあります。
―今回浜松を訪れてみて、どのようなことを感じられましたか
こうしたすてきな場所を変えずに次の世代に残そうとされている活動は、携わっている方々の地域への深い愛情があるからこそだと思っています。自分自身も年齢を重ねて、変わらないことの強さを感じるようになってきているのですが、変わらないで守り続けていくことはとても大変で時間がかかることです。
今回この場所を再び訪れてみて、皆さんが真摯(しんし)に取り組んでいることが伝わってきましたし、地域への思いがより一層深くなっていることを感じることができました。
―柴咲さんが映画や音楽の世界で浜松を表現するとしたらどうしますか
地域の人にしかわからない良さもあると思いますが、外部の人間だからこそ気付くことができる良さもあるということを感じています。私自身、各地域に根付いているものを新鮮な気持ちで紹介させてもらう立場にもあると思っているので、龍潭寺や季節などでいろいろな表情を見せてくれる久留女木の棚田などは幻想的な世界観を表現できる場所だと思います。
棚田にいるときにウグイスの鳴き声と水が流れる音を聞いていたら、思わず竜宮小僧のうたを口ずさんでいました。あの場所の自然音と音楽との融合は、とても興味深い世界観だなと感じました。
―浜松市民に向けてメッセージをお願いします
大河ドラマへの出演をきっかけに、浜松との縁をいただき、こうして浜松を再度訪れることができて、とてもうれしく思っています。また音楽活動もしているので、歌手という違う表情を浜松の皆さんにお見せすることができたらと思っています。
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