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あなたが地域が「消防団」を強くする!(1)

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静岡県浜松市

消防団がどんな活動をしているか知っていますか?今月の特集では、災害現場などで地域防災の担い手として活躍する消防団について紹介します。

■消防団とは?
消防団は、消防署と同様、消防組織法に基づきそれぞれの市町村に設置される消防機関です。
消防署は地方公務員である消防職員が交代で24時間常駐している常備消防機関であるのに対し、消防団は普段別の仕事をしている地域住民などから組織されており、消防団に所属している地域住民(消防団員)が災害発生時に現場へ駆け付け、消火活動などを行う非常備の消防機関です。なお、消防団員の身分は非常勤の特別職地方公務員となります。

■消防団
地域に密着した活動を行う非常備の消防機関

◇消防団員
・非常勤の特別職地方公務員として活動
・年額報酬のほか災害活動または訓練に出動した場合は手当てなどの支給あり
・活動中に負傷した場合の保証制度あり
・一定期間以上勤務した場合は退職報奨金あり
・功労、功績があった場合に表彰あり

■消防団の活動
多くの人が、火災現場に駆け付け消火活動をするのが消防団だというイメージを持っているかもしれませんが、それだけが消防団の活動ではありません。近年、大きな被害をもたらしている台風などによる風水害の際には、地域の人を避難所へ誘導したり、土砂などの障害物を除去しています。そのほかにも、地震などによる大規模災害に備え消防署と連携した救助訓練や消火訓練を行っています。
また、災害対応や訓練のほかにも、地域の防災力向上のために防災・防火講話や救命講習なども行っており、男性団員だけでなく、女性団員も活躍しています。
このように普段から訓練を行い、地域の人たちと交流し、地域住民だからこその情報網を持って地域のために活動している消防団は、地域だけでなく消防署にとっても心強い存在です。

■消防団離れが止まらない
かつて全国で200万人を超えていた団員数ですが、2023(令和5)年4月1日時点でおよそ76万人(総務省消防庁調べ)まで減少しています。浜松市でも同様に減少の一途をたどり、定数2864人を下回る状況が続いています。

◇消防団員数の推移(基準日各年4月1日)

■減少の理由とは?
原因としてまず挙げられるのが、少子高齢化や都市部への人口集中です。進学や就職をきっかけに若年層が地元を離れることも多く、若年層の団員を確保しにくい状況があります。そのため消防団の高齢化も進んでいます。
また、消防団はもともと別の仕事をしながら活動することを前提としていますが、自営業が多かった以前とは異なり、サラリーマン人口が増加したことも原因の一つです。時間の自由が利きにくいサラリーマンが消防団活動を続けるためには勤務先などの理解や協力が必要です。
そのほかにも地域社会の環境変化から近隣や自治会、消防団などといった地域組織とのつながりが希薄化してきていることなども原因といえます。

■地域を守る消防団は地域に支えられている
消防団員は地域住民などから組織されているため、地域の皆さんの参加・協力がなければ成り立ちません。
消防団活動への理解を深めるとともに、災害に備え私たち一人一人ができることに取り組んでいくことが大切です。何ができるか具体的に考え、行動してみませんか?
例:
消防団に入団する
防災訓練に参加する
緊急避難場所を確認する
災害に備え食料などを備蓄する

■QandA 教えて!消防団のこと(現役消防団員に聞きました)
Q.誰でも消防団に入れますか?
A.18歳以上で浜松市に居住しているか、または、勤務している人なら誰でも入団できます。

Q.消防団の活動は大変ですか?
A.大変なときもあります。早朝や夜中の出動は正直眠いですし、冬は夜中の消火活動を終えて家に帰ると体が冷えていてなかなか寝付けないこともあります。
ですが、プライベートでちょっとした困りごとがあってもお互い様と助けてくれるとても頼れる仲間と地域のために過ごす時間はとても貴重で、私にとってとても大きな財産だと思っています。
地域の生命・財産を守るという使命が強調されがちな消防団ですが、自分自身の人生を豊かにしてくれる仲間との出会いの場でもあり、やりがいと魅力があります。

■INFORMATION
消防団の防火衣が新しくなります!
2023(令和5)年度から消防団の防火衣を高性能防火衣に順次変更しています。高性能防火衣は放熱性能が高く、軽量かつ機動性が高いため、団員の負担軽減につながります。

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