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家康公を知る!家(いえ)ジョ探訪記

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静岡県浜松市

〜「食」に注目!〜
今回は、大河ドラマ制作スタッフの田中稔(みのる)さんにお話を聞きました。また、家康公が好んだと言われる浜納豆を紹介します。

■【インタビュー取材】見た目と味を追求!
2023年放送の大河ドラマ「どうする家康」(NHK)では、制作スタッフとして浜松市出身の人も活躍しています。今回は、消え物(ドラマの中で使われる食事)を担当しているフードコーディネーターの田中稔さんにお話を聞きました。

大河ドラマで用意する食事は、時代考証の人から指示をもらい、イメージ写真を参考にして作ります。例えば、直近ではおにぎりを1日に130~180個ほど用意しました。家康公が生きていた当時は玄米が主食でしたが、玄米だけで作ると握りにくく、ぼそぼそした食感になってしまいます。また、味は役者さんの表情に出るものなので、握る時に塩を付けたり、白米やしょうゆを混ぜて炊くなど、玄米に見えるように工夫しながら、味にもこだわっています。自分なりに試行錯誤して、見た目や味が良いものを作っています。
また、ドラマで登場する食材を集めるのも仕事の一つです。市場のシーンでは、葉付きの大根や四連のレンコンがほしいなどの具体的な指示がありました。野菜ソムリエの講師をしているため、日本中の生徒に声を掛けて集めました。
家康公が当時の平均寿命よりも長生きだったのは、食べ物に気を使っていたからだと言われています。浜松は気候も温暖で良い食材がたくさんあります。家康公も浜松の食材を食べていたのではないでしょうか。
〇田中稔さん
フードコーディネーター、料理研究家。NHK名古屋放送局制作番組「さらさらサラダ」に出演中。浜松市出身。

◆ピックアップ家康公ゆかりの食べ物
▽知ってる?浜納豆
大豆をこうじ菌で発酵させて作る浜納豆。中国から伝わり、大福寺(北区三ヶ日町福長)が400年ほど前に製造した塩辛納豆が元祖とされています。家康公はこの納豆を好み、ある年の献上が遅れた際に「浜名の納豆はまだ来ぬか」と言ったことから「浜納豆」と呼ばれるようになったといわれています。
市内の小・中学校では、毎年6月の「ふるさと給食週間」に、浜納豆を隠し味に入れた「家康くんカレー」を出しているところもあります。皆さんの中にも、浜納豆を給食で食べた人がいるのではないでしょうか。給食を担当している健康安全課の栄養士さんに話を聞いてきました。

〇いつ頃から給食に浜納豆を出しているのですか?
→およそ25年前には、地元の食材に親しんでもらうために出していたことが分かっています。そのままのほか、煮物(浜納豆煮)や麻婆豆腐などに使ってきました。カレーに使われるようになったのは7年ほど前からです。
〇家庭でのおすすめの食べ方はありますか?
→塩気があるので、調味料として使うのがおすすめです。みそ煮込みや野菜炒め、カレー、ミートソースなどに入れると味に深みが出ます。
◎家康公が好んだ浜納豆。皆さんも食べてみてね!

大河ドラマの制作スタッフの中には、浜松をはじめとした東海地方出身の人や、NHK名古屋放送局に勤務経験のある人など、東海地方にゆかりのある人が多いと聞いたよ。ドラマの中では浜松が舞台になることも多いみたいで、地元が盛り上がりそうだね。すでに浜松近郊でドラマの撮影も行われたらしいよ!
今月号の特集で、三方ヶ原の戦いを予習しておこう!

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