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■「でんでんころ」でまた会おう 地元の手で育まれた河津桜
北区滝沢町の山道を行くと、420メートルに渡っておよそ200本の河津桜が出迎えてくれます。この桜は、平成16年に渥美晴雄さんが発起人となり、地元滝沢を活性化したいという有志が集まり植えたものです。定期的に消毒や草刈りをしたり、樹木に詳しい人に肥料の置き方や剪定(せんてい)の仕方を教わったりしながら、大切に育てているそうです。見頃を迎える2月下旬から3月初旬には、「でんでんころの桜まつり」を開催。今年は残念ながら中止となりましたが、例年、焼き鳥や五平餅の屋台のほか農産物の販売もあり、地元の人だけでなく、市内外の人が訪れる恒例イベントになっています。
「桜を通じて人との交流が生まれることが1番のやりがい。訪れた人から、『桜を見に来たら、何年か振りに友人とばったり再会したよ』という話を聞けた時には、そういう場所をつくれてよかったと思いました」と渥美さんは笑顔で話してくれました。
桜まつりの名前にある「でんでんころ」とは、この道の呼び名。昔まだ細い山道だったころ、子供たちが鬼ごっこや水鉄砲をして遊び回った場所だったことから、地元ではそう呼ばれているそうです。滝沢の河津桜には、この場所をこれからも人が集まる温かい場所にしたいという渥美さんたちの思いが込められています。
でんでんころ花の会 渥美晴雄さん
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