■コロナ禍の経済対策
コロナの第5波も収束し、全国的に感染が収まっています。原因は諸説ありますが、ワクチン接種が進むのに比例して感染者が減ったことを考えると、やはりワクチンの効果が高かったのではないかと思います。
私は常々、コロナと共生する「ウィズコロナ」の時代は、デュアルモード社会になると申し上げております。デュアルモードは2重の様式という意味で、人々の生命と健康を守る「安全モード」と経済を活性化させる「経済モード」を、感染状況により巧みに切り替えていくことが必要になるということです。
従って感染が落ち着いている現在は、コロナで傷ついた地域経済を元気にするため、経済モードを動かしていかなければなりません。詳しくは今月号の特集をご覧いただきたいと思いますが、浜松市の経済対策の方針は「スピード」と「波及効果」です。スピード感を持って迅速な対応を図ることと、波及効果のできるだけ高い対策を講じるという趣旨です。
この方針に従って、11月中は「PayPay」の大型ポイントバックキャンペーンを実施しました。これは昨年7月に、浜松市が全国に先駆けて実施し大きな成果を上げたキャンペーンで、その後各地の自治体に広がりました。今回は昨年より大幅に規模を拡大して実施しました。
12月には、3回目となる「キャッシュバックキャンペーン」を実施します。これは一定の条件を満たした飲食代を、抽選で当たった人へお返しするという取り組みです。初回の時には賛否ありましたが、実施してみると店側にも客側にも好評でした。キャンペーンの効果で外食する人が増えて飲食店の売り上げが上がるのと同時に、食材納入業者などの関係業界の売り上げも増えますので、大きな経済効果が見込めます。
そして来年1月からは、マイナンバーカードと連動したポイントバックキャンペーンを実施する予定です。この取り組みは、経済の活性化を狙うのと同時に、デジタル社会の基盤となるマイナンバーカードを普及させることが目的です。市民の皆さまには、この機会にマイナンバーカードの取得をお願い申し上げます。
中小企業分野の支援策としては、デジタル投資に対する補助を行います。日本は急速にデジタル社会に移行しており、この流れはコロナの影響で一気に加速しました。今後、企業はデジタル対応のための投資を行っていかなくてはなりませんが、コロナで疲弊した中小企業にとっては大きな負担となります。そこでデジタル投資を後押しするための補助施策を実施することに致しました。
今後もコロナの感染状況、経済状況に合わせ、デュアルモードで効果的な対策に取り組んでまいります。
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