令和2年度は、都市の将来像である「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」、未来の理想の姿「1ダースの未来」の実現に向け、長期的な視野に立ち、戦略計画を核としたPDCAサイクル(※)により、諸施策を着実に推進します。
また、産業力の強化、子育て・教育環境の向上、健康寿命の延伸や防災・減災対策、交流人口の増大、公共施設やインフラ施設の適切な維持更新など、直面する行政課題への対応を的確に反映しました。
※市の政策を計画(PLAN)し、計画のもとに実行(DO)、また、実行の成果を評価(CHECK)し、次の計画を見直し(ACTION)ていく政策形成のサイクル
■会計別予算額
※三大地、四大地、赤佐の各財産区特別会計を含みません。
※表の金額は、表示単位未満を端数調整しています。
■一般会計の内訳
■当初予算の特徴
令和年度当初予算は、SDGs(エスディージーズ※1)推進の観点や「戦略計画2020の基本方針」の重点化テーマ「多様性とイノベーションで理想の未来を創造」に基づき、「若者がチャレンジできるまち」「子育て世代を全力で応援するまち」「持続可能で創造性あふれるまち」の「3つのまち」を創る施策に重点を置いた編成としました。
※1 Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ):持続可能な開発目標。「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、経済・社会・環境をめぐる広範な課題に、統合的に取り組むための国際社会全体の開発目標
◇予算規模
一般会計当初予算額は3495億円で、令和元年度に比べて6億円(0.2%)の減額となりました。また、特別会計、企業会計を含めた全会計合計では6342億円となりました。
全会計における令和2年度末の市債残高は4476億円(市民一人あたり56万1千円)で、令和元年度末に比べて91億円減る見込みです。
◇歳入予算
歳入予算の42.9%を占める市税収入は、法人市民税法人税割の税率引き下げの影響などにより1499億円となり、令和元年度に比べて16億円減る見込みです。
また、地方消費税交付金は184億円で、消費税率引き上げの影響により令和元年度に比べて31億円の増額を見込んでいます。
◇歳出予算
民生費は、保育所の運営費、待機児童解消のための保育所などの整備や幼児教育・保育の無償化、障がいのある人への支援費などにより、1062億円を見込んでいます。
総務費では、AIなどの先端技術を利活用した市民の利便性向上や、スマート自治体への基盤づくりを進めます。
商工費では、ベンチャー企業誘致やEVシフト対応支援、デジタルトランスフォーメーション(DX※2)の推進など、市の基盤である産業力を強化します。
そのほか、家康公浜松城築城450年を記念した浜松城天守閣展示リニューアル、ホストタウンとしてのブラジルオリンピック・パラリンピック選手団との交流、小・中学校普通教室へのエアコン設置や放課後児童会の施設整備による子育て環境の向上、市民音楽ホールの建設などに取り組みます。
※2 データやデジタル技術を活用して、製品やビジネスモデルなどを変革すること
■用語解説
【予算】…例えば、家庭の収支を把握するための家計簿では、給料などが収入となり、毎日の食費、光熱水費、住居費などは支出となります。同じように、市にも収入と支出があり、その収入と支出の計画書を「予算」といいます。
また、収入を「歳入予算」、支出を「歳出予算」といいます。予算は、年度ごとに決められ、毎年4月1日から翌年の3月31日までに入ってくる収入を、この期間の支出に充てることになっています。市長の作成した予算案を市議会で審議し、議決を経て成立します。
【特別会計】…市が特定の事業(国民健康保険事業、介護保険事業など)を行う場合などに、法律や条例に基づき設置した会計。
【企業会計】…病院や上下水道事業などの公共の福祉の増進を目的に経営する独立採算による事業会計。
【戦略計画】…市の重点戦略やその年度の目標を掲げ、政策や事業とともに、行財政改革や資源配分などの考え方を含めた市政全般にわたる方向性を示し、環境の変化を踏まえて毎年度策定する計画。
【一般会計】…主に市税を財源として、道路や福祉、教育など暮らしに密着したサービスや生活基盤の整備などを実施する行政運営の中心となる会計。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>