◆デジタルファースト宣言
昨今急速なデジタル化が進行しています。デジタル化とは、最先端の情報通信技術やデータ技術を活用して、新しい仕組みや社会を構築することです。
こうした流れにいち早く対応するため、昨年10月に、浜松市は「デジタルファースト宣言」を行いました。宣言の内容は、「人口減少・少子高齢化社会の到来やインフラの老朽化をはじめとした社会課題が深刻化する中、AI(※1)・ICT(※2)などの先端技術やデータ活用など、デジタルの力を最大限に活(い)かし、都市づくりや市民サービスの提供、自治体運営に“デジタルファースト”で取り組み、持続可能な都市づくりを推進することを宣言します」というものです。宣言することにより、市を挙げて取り組んでいく決意を表明しました。この宣言は3つの戦略から成り立っています。
(1)「都市づくり」のデジタルファースト
データや先端情報技術を最大限活用し、産業の活性化や都市機能の高度化を目指すデジタル・スマートシティ政策を推進するもので、あらゆる市の施策にデジタルの力を取り入れてまいります。既にエネルギー政策などでは、スマート化(情報通信技術などを駆使し、状況に応じて最適な状態を生みだすこと)を目指した取り組みを進めていますが、今後は農林業などにも先端技術を積極的に活用しますし、健康分野でもデータ活用による健康寿命延伸に取り組むなど、官民連携のもと、あらゆる分野でデジタル活用を推進してまいります。
(2)「市民サービス」のデジタルファースト
AI・ICTなど先端技術を活用し、市民サービスを最適なかたちで提供することで、市民の利便性向上を図るものです。既にICT先進国では、行政手続きがオンライン化されており、いちいち役所に行かなくても、手続きや相談が行えるようになっています。
昨年国でも「デジタル手続法」が施行されましたが、この法律は情報通信技術を活用し、行政手続きなどの利便性向上や行政運営の簡素化・効率化を図るというものです。国が動き出したということは、早晩日本でも行政手続きのオンライン化が進みます。そこで市としては、いち早くこうした流れに対応してまいりたいと思います。
(3)「自治体運営」のデジタルファースト
AI・ICT・RPA(※3)などの先端技術を活用し、業務の効率化や高度化、生産性の向上を目指すものです。今後は人口減少により、公務員の確保も難しい時代が到来します。先端情報技術の活用により、少ない人員でも効率的に仕事ができるような体制を目指します。
以上3つの戦略を中心に、未来に向けて「デジタルファースト」を推進してまいります。
※1.人工知能
※2.情報通信技術
※3.事務系の作業を自動化する仕組み
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