■市民協働によるまちづくりとは
私たちのまちは、〝私たち〟がつくる。
“私たち”とは、市に関わる子供から大人までの“市民”、自治会やNPO 法人などの“市民活動団体”、会社やお店を営む“事業者”、地方公共団体である“市”の4つの主体であり、この全てが“私たち”です。
“私たち”誰もがまちづくりの担い手の一人です。
誰もが社会を支えることに関心を持ち、行動を起こすため、協働することの必要性と〝私たち〟ができることについて考えてみませんか。
■市民協働によるまちづくりってなに?
「市民協働によるまちづくり」とは、市民、市民活動団体、事業者および市が、市民一人一人が幸せに暮らせる浜松市をつくることを目指し行動することです。それぞれが、互いを理解し、信頼し、想いを共有し、対等な立場で手を取り合いながら、自分ができることを自分で考え、自分の強みを生かしてまちづくりに取り組みます。
◇”私たち”(4つの主体)が協働
・市民
・事業者
・市民活動団体
・市
■市民協働によるまちづくりが必要な理由
現代社会は、少子高齢化に加えて、個人のライフスタイルや価値観の多様化などにより、社会的課題が複雑化しています。そういった課題に対応するためには、“私たち”が連携して取り組む必要があります。
■時代と共に変化する市民協働
市民協働の姿も時代と共に変化し、市民と事業者、NPOと自治会、NPOと事業者など、組織や立場の違いを超えたさまざまな協働が生まれています。また、近年、自然災害などにより、自分たちの生活は自分たちで守る「共助」の意識が高まるとともに、地域コミュニティの必要性も再認識されています。一方で、活動の担い手不足や、必要だと感じながらも行動していない人が多いという現状もあります。
こうした背景から、市は、基本指針を改訂し、協働によるまちづくりを効果的に進めるための方向性を示しました。
○こんな市民協働があります
市民協働という言葉にはあまりなじみがないかもしれませんが、実は暮らしに深く関わっています。一例を紹介します。
・地域の見守りボランティア
住民の安心安全な生活を守るため、高齢者宅を訪問したり、交通安全を呼び掛けたりする。
・民間施設の津波避難ビル
地域住民の命を守るため、企業や事業所などが、自社のビルなどを緊急避難場所として開放。地域の避難訓練にも利用されている。
・資源物の集団回収
ごみ減量のため、自治会や子供会などの地域住民団体と、資源回収業者が協力して回収を行う。
・こども食堂
NPO法人や事業者が協力し、子供の支援や地域交流のため、温かい食事と居場所を提供している。
■“私たち”の目指すべき姿を示す指針に
指針改訂に取り組んだ市民協働推進委員会の委員長にインタビューしました
◇まちづくりを自分ごとと思って行動してほしい
市民協働推進委員会 委員長
木村佐枝子さん(常葉大学准教授)
まちづくりは行政が担うものと考える人もいるかもしれませんが、自分の住むまちだからこそ、自分たちの手で守り、より良くしていくことはとても大切なことです。さらに、こうした行動は、SDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)の「パートナーシップで目標を達成すること」や、「住み続けられるまちづくりを行うこと」の達成に向け、私たちが目指すべき姿です。
今までの指針は、市民協働のために市民と行政がすべきことを示すものでしたが、新しい指針では、みんながまちづくりに関われるように、各主体が協働し、活動の方向性や目指すべき姿を示すものにしました。この指針が市民活動のきっかけになればと思っています。また、指針を作って終わりではなく、指針を生かし、実際の活動につなげていく方法を考えていく必要があります。
これからは、未来の浜松市を支える若者世代が、もっと市民活動に関わってくれることを願っています。活動したことや、やりがいをSNSで発信するなど、若者らしい方法で、まちづくりへの関心が広がっていくことを期待しています。
自分がまちづくりに関われば、まちをもっと好きになり、それがまちの発展へとつながります。難しく考えず、防災や地域のイベントなど、身近なところから関わってほしいです。
◎この特集に関するお問い合わせは、市民協働・地域政策課(【電話】457-2094)へお寄せください。
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