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【特集】今こそ!これからも!2020に向けて みんなでユニバーサルデザイン・1

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静岡県浜松市

多様性と調和による共生社会の実現
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開幕まであと10カ月。
日本が世界から注目され、多くの人が日本を訪れます。国内外からの旅行客や選手の皆さんが、不便を感じず気持ちよく過ごしてもらうためには、思いやりの「心」や「まちづくり」が大切です。
そこで注目されているのが「ユニバーサルデザイン」。
今回の特集では、浜松市が取り組むユニバーサルデザインのまちづくりや、今すぐできる心のユニバーサルデザインを紹介します。

サルのユニバー:ぼくが紹介するよ!

◆ユニバーサルデザインで全ての人が暮らしやすい社会に
ユニバーサルデザイン(以下UD)とは、直訳すると「全ての人のためのデザイン」です。特定の人のためではなく、年齢・性別・国籍・障がいの有無などの違いを超えて、全ての人が暮らしやすいように、まちづくりやものづくり、環境づくりを進めていこうとする“考え方”のことです。

◆日々の生活の不便さをユニバーサルデザインで解決
UDの考え方が注目されるようになった背景には、社会状況の変化が大きく関係しています。
今までは、まちづくりやものづくりを進めていく際に「健康な大人の男性」を対象とし、さまざまなものが作られてきました。しかし、急速に進む高齢化や国際化、女性の社会進出など、私たちを取り巻く社会は大きく変化し、人や価値観の多様化が進んでいます。また、ラグビーワールドカップ2019(TM)や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催により、海外から多くの旅行客や選手の皆さんが日本を訪れます。
これらにより、今まで当たり前だと思っていたことに対して不便を感じる人が増え、「健康な大人の男性」ではなく、「全ての人」が暮らしやすいと思えるまちづくり・ものづくりが求められるようになったのです。

◆ユニバーサルデザインはあなたにも関係があります
UDは高齢者や外国人、障がいのある人など、特定の人のためのものだと思う人もいるかもしれませんが、実は全ての人に必要なものです。
例えば、道に段差やでこぼこがあるとつまずいて転んでしまうかもしれませんし、本やチラシの文字が小さいと読みにくいです。また、旅行や外出の際に案内図や看板が分かりにくければ目的地までたどり着くことができません。もしUDに配慮されていれば、このような不便を感じることはありません。
UDは誰にとっても必要なものであり、関係ない人はいません。さまざまな不便をなくすため、私たちの身の回りには数多くのUDがあふれています。私たちが普段何気なく使っている「モノ」や見ている「情報」も、UDかもしれません。

■こんなところにユニバーサルデザイン!
サルのユニバー:普段よく見掛けるものも実はUDなんだね!みんなも身近なUDを探して、どんな工夫がされているのか考えてみよう!

・思いやり駐車場(浜松独自)
障がい者用駐車場とは別に、体の不自由な人や妊婦さん、ベビーカーを使う人など、広い空間が必要な人が優先的に利用できる駐車場です。
・ピクトグラム
絵文字で表しているので、子供や外国人でもすぐ理解できます。
・UD文房具
力の弱い人や左利きの人でも使いやすいものなどがあります。
・ごみ収集カレンダー(浜松独自)
誰にでも情報を正しく伝えるため、色の組み合わせや模様などを工夫しています。
・路面誘導サイン(浜松独自)
歩道に設置しているので、車いすの人や子供など目線が低い人でも見やすくなっています。

◇コラム バリアフリーとはどう違うの?
「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」は、対象者や考え方が異なります。
「バリアフリー」は、高齢者や障がいのある人などの特定の人を対象に、社会や生活にある障害を後から取り除くものです。それに対し「ユニバーサルデザイン」は、全ての人を対象に、はじめから障害がない状態にしておくことです。

例えば…エレベーターは車いすの人だけでなく、ベビーカーや大きい荷物を持った人など、誰でも利用できます。
▼バリアフリー(特定の人が対象)
【例】車いす昇降機
▼ユニバーサルデザイン(全ての人が対象)
【例】エレベーター
※JR浜松駅前の昇降機は、エレベーターが設置されたため、現在は撤去されています。

◆東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたユニバーサルデザイン関連の取り組み
▽浜松市が「先導的共生社会ホストタウン」に認定!
共生社会ホストタウンとは、UDのまちづくりや心のUDに取り組み、誰もが暮らしやすいまちづくりを推進する自治体に対し、政府が認定するものです。その中でも浜松市は、東京五輪ブラジル選手団の事前合宿地としておよそ400人を市民ボランティア(トルシーダブラジル)の皆さんと共に受け入れる予定で、先導的・先進的な取り組みとして評価され、今年8月に認定されました。

サルのユニバー:浜松市のUDへの取り組みは国からも評価されているんだ!

▽国際規格に整合したピクトグラムを採用!
平成29年に国内規格(JIS)のピクトグラムが改正され、外国人にも分かりやすい国際規格(ISO)に整合されました。
浜松市でもこの改正に合わせ、ブラジル選手団の事前合宿が行われる市内10会場のピクトグラムを変更し、外国人など全ての人が分かりやすいよう、情報のUD化を進めています。

▽UDトークの活用を開始!
「UDトーク」とは、タブレットを利用したリアルタイム翻訳機能のことです。外国人や障がいのある人などあらゆる人が簡単に情報を入手でき、円滑なコミュニケーションを可能にします。窓口では音声の文字化や150を超える言語の翻訳、講演会などでは音声を文字化してスクリーンに字幕を投影するなど、活用方法はさまざまです!

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