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産業経済(2)

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静岡県浜松市

■「もうかる農業」の実現に向けて
浜松市は、温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれ、農業産出額全国6位(※1)、総農家数全国1位(※2)、農業従事者数全国6位(※3)と、全国有数の規模を誇り、また穀物、野菜、果物、花き、畜産などにおいて、170品目を超える農産物を生産しています。しかし、近年は高齢化や後継者・労働力不足などを理由に離農する農業者が増加し、今後、経営耕地面積の減少・分散が課題です。こうした課題を解決するため、2025年4月に施行した新たな「浜松市農業振興ビジョン」の基本理念である[豊かな資源を次世代につなぐ「もうかる農業」の実現]に向けて、スマート農業の促進による生産性の向上に加え、農地の集積・集約化や基盤整備による優良農地の確保、新規就農者の育成・支援による担い手の確保、本市農産物の魅力発信による付加価値の向上、農業の持つ多面的機能維持による農村環境の保全と地域の活性化に取り組んでいます。
(農業水産課、農業振興課、農地整備課、農地利用課)

※1 農林水産省「令和5年 市町村別農業産出額(推計)」
※2・3 2020農林業センサス調査結果

■持続可能な養殖業の推進
うなぎの産地としてのブランドを維持するため、養鰻業へのスマート水産技術導入の可能性を調査します。
また、浜名湖を代表する水産資源でありながら、現在不漁が続くアサリの対策として、関係者との連携により人工稚貝の生産やアサリの生育場所となるアマモの育成に積極的に取り組みます。
(農業水産課)

■価値ある森林の共創
森林は、水資源の確保や山地災害の防止、景観や教育などの文化、さらには地球環境の保全など、身近なところから地球規模に及ぶ多面的な働きをしている大切な資源です。天竜川本流とその支流および都田川流域は、天竜林業と呼ばれる先進林業地であり、経済と公益を両立する森林を育み、森林形成に大きな役割を果たしてきました。
浜松市は、市域の66%を占める森林を財産として適切に保全し、持続可能な森林経営・管理を推進するため、市内6つの森林組合および国や県などと連携して2010年に「FSC(R)森林認証」を取得しました。FSC森林認証取得面積は49,860ha(2025年3月末時点)で、市町村別の取得面積は全国第1位。FSC森林認証取得者はおよそ70事業者で、全国でもトップクラスです。また、FSC森林認証を受けた森林価値の最大化を目指し、天竜美林カーボンクレジット(J-クレジット)の創出・販売を進めています。クレジットの販売価値は更なる森林整備の促進に活用していきます。
(林業振興課)

■「家康公ゆかりの地」としての「出世の街 浜松」のブランド確立
歴代浜松城主が出世を果たした歴史を背景に取り組んできた「出世の街 浜松」の都市ブランド確立に向け、「家康公ゆかりの地」としての認知度を定着させ、さらなる観光誘客や地域振興につなげていきます。歴史・文化を活用した事業の一つである「出世の街 浜松 家康公祭り」を継続的に実施します。
(観光・シティプロモーション課)

■インバウンドの獲得
本市産業の強みを、海外メディアなどを通じて情報発信することで産業ツーリズムによる誘客を図ります。また、海外の商談会やセールス活動を通して団体旅行の商品造成を促進するとともに、WEBやSNSを活用したデジタルマーケティングにより、本市観光資源の認知度向上および個人旅行客の獲得を目指します。加えて既存の観光コンテンツのみならず、質の高い高付加価値旅行商品を造成し、高付加価値旅行者の獲得に努めます。
今年度は台湾、中国、ベトナム、オーストラリアに現地連絡員を配置し、情報収集や現地セールス、プロモーションを強化します。
(観光・シティプロモーション課)

■デジタルプロモーション業務
本市の多様な地域資源などをまとめたシティプロモーションポータルサイト「うなぎのぼり浜松」を活用し、ブランディングおよび情報発信を行うことで、認知度や魅力度の向上を図ります。
(観光・シティプロモーション課)

■フィルムコミッション事業の推進
浜松市は、四方を海・山・川・湖に囲まれ、都市部や中山間地域、沿岸部に砂丘なども有する国土縮図型都市であり、あらゆるロケーションを有しています。また、首都圏と関西圏の中間に位置し、新幹線や高速道路など交通の利便性も高いことから、映画やドラマ撮影、コマーシャルやミュージックビデオのロケ地としても利用されており、浜松をモデルとしたアニメも描かれています。
先進的なロケ支援団体への全国表彰「JFC(ジャパン・フィルムコミッション)アウォード」では2021(令和3)年に最優秀賞、2022(令和4)年、2024(令和6)年に優秀賞を受賞しています。
(観光・シティプロモーション課)

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