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【連載】はままつ文化財の散歩道

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静岡県浜松市
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■第2話 老木の健康診断
浜松市には樹齢数百年にもなる巨木があり、天然記念物として文化財保護の対象となっています。東区天龍川町にある「法橋(ほうきょう)の松」(静岡県指定天然記念物)は樹齢およそ七〇〇年といわれ、長寿の象徴とされる松の中でもまれに見る老木です。一度は余命宣告を受けながらも、今もなお懸命な樹勢回復の試みが続けられています。
一九九三年の樹木医診断時には、大枝が折れ、シロアリが幹を食い荒らしている状態でした。なんとか救おうと栄養となるアミノ酸を注入し回復に努めましたが、それでももって十年の余命だろうと言われていました。
それからおよそ三十年、法橋の松は当時の予想をはるかに上回り生きています。しかし、二〇二〇年の診断では、枝の重みや風により幹が折れてしまうかもしれないと指摘されました。太く見える幹は中が八割も腐朽し空洞になっていたのです。まさに骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の状態です。対応策として、新たに幹を支える支柱を設置し、幹の腐朽部分には保護マットを設置しました。
法橋の松から東におよそ四〇〇メートル進むと妙恩寺(みょうおんじ)というお寺があります。「法橋の松」の名は、この寺の開基(かいき)、金原法橋(きんぱらほうきょう)が愛でていたとの言い伝えにちなみます。一九五二年の文化財指定当時は、枝張りが最大一八メートル、樹高はおよそ十四メートルでした。年月を経てその姿は変わりましたが、螺旋(らせん)を描く幹や南へと延びる旺盛な枝ぶりから、現在も見る人に松の力強い生命力を感じさせ、今なおかつての姿を想像させます。
法橋の松が少しでも長く生きて、地域を見守り続けてくれることを願ってやみません。
(文:浜松市文化財課)

▽法橋の松を含む東区天龍川町周辺の文化財を巡る現地説明会を7月25日(日)に開催します。
(広報紙19ページに時間や集合場所などを掲載しています)
法橋の松の情報はホームページにも掲載しています
【市HP】「法橋の松」で検索

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